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    花千骨 第1話 (翻訳 1/2)

     29,2015 00:15
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    邦題 : 花千骨(たぶん)
    原題 : 花千骨
    英題 : The Journey of Flower 2015

    監督 : 林玉芬(リン・ユーフェン)/ 高林豹(コー・ラムパウ)
    主演 : 霍建華(ウォレス・フォ)/ 趙麗穎(チャオ・リーイン)


    【ご注意】

    ※英文字幕を、中文の助けも借りて日本語字幕にしたものです。
     中国語→英語の段階で意訳されているものが多々ある上、
     英語字幕自体、誤字脱字誤訳が多いため、元の内容と異なる
     可能性があります。

    ※セリフのほとんどに対応していますが、あくまで素人が
     趣味で訳したものなので、「ざっくり内容が知りたい」方向け
     です。正確さを求める方は、公式放送をお待ちください。

    ※素人翻訳ではありますが、転載・再利用などはご遠慮ください。

    楽しんでくださる方がいらっしゃれば、幸甚です。


    ++++++++++++++++++++++++++++++


    夜空に、一条の光が流れる。
    蜀山で瞑想していた清虚(チンシュー)道長は
    異変に気付き、一路、光の後を追う。

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    その頃、とある民家の前に、そわそわと落ち着かない様子の男。
    どうやら、子供の出産を待っている様子。

    男「神よ、、お守りください」

    と、先程の光が民家に落ち、
    突然、まばゆいばかりの光が家を包む。

    男が驚いて背後の家を振り返ると、直後、家の中から
    産声が上がった。

    男「生まれた! 生まれたんだ!」

    男は、喜びいさんで家の中へと駆け込むが、
    一連の様子を木の影から見ていた清虚道長は、
    いぶかしげにつぶやく。

    清虚「あの光のもとに生まれた子供…。よもや…」

    一方家の中では、男が悲しげに寝台を見つめていた。
    子供は無事生まれたものの、妻が出産で命を落としたのだった。

    男「妻よ、、なぜだ…、なぜなんだ…」

    男は、力を落とした様子でがっくりとうなだれる。
    背後で、産婆が赤子を抱えたまま、気の毒そうに男を
    見つめているが、その時、その赤子から、不思議な香りが
    外へと流れ出た。

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    その香りに惹かれるように、家を囲む森の中に
    妖魔たちが集まってきた。
    さらにその香りは、みるみる草木を枯らしていく。

    清虚道長は、妖魔を退散させ、結界を張った。

    清虚「不思議な体臭が、草花をみな枯らしていく…」
       「この子はいったい何者なのだ…?」

    翌朝、子供を抱えた父親に、清虚道長が告げる。

    清虚「この子は生まれつき、不思議な体臭を帯びておる」
       「それゆえ、不幸な出来ごとを呼び寄せやすいだろう」

       「私が授けた魔除けの結界は、匂いを封じ彼女を
        守ることはできるが、その効力は16年しか保たぬ」
       「16年後の今日、修業のため娘を蜀山へ連れてくるがいい」

       「決して、忘れるでないぞ」

    念を押して去ろうとする清虚に、父親が声をかける。

    父親「清虚道長さま。この子には、まだ名がありません」

       「この子に名前を授けていただけませんか」

    清虚はあたりを見回し、昨日の様子を思い出す。

     (この子が生まれてすぐ、草木がすべて枯れた)

    清虚「この子の名は」

       「花 千 骨 (ファ・チェン・グゥ)とせよ」

    父親「花千骨…」

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    (女の子の名前に骨という字が入るのは、日本人的には斬新ですよね(笑))



    時は流れ、16年後。
    のどかで美しい自然と、村の景色。

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    花千骨「私は、ここ花蓮村で生まれた」
        「まるで桃源郷みたいなこの村が好き」

        「でも、村人たちは私のことがあまり好きじゃない…」
        「彼らはみんな、私が災厄の星だと言う」
        「だから私は、父さんとふたり、村の外にしか住むことを
         許されない」

        「私はもうすぐ16歳になる」

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    千骨「私の望みは、たくさんの友達を作ること!」
       「でも…」

    その時、遠くから、大勢の叫ぶ声が聞こえてくる。

    「捕まえろ! 捕まえろ! あの女は妖女だ!」

    人々が投げた網に捕らえられる少女。

    journey_of_flower_01_01_006.jpg

    「追い出せ! 追い出せ! 追い出せ!」

    少女は、驚きというより悲しみに満ちた顔で考える。

    (私は、本当に他の人に不幸を運んでしまう人間なの…?)

    (いいえ、そんなことにはならない)

    (心の中の希望を失わない限り)

    (いつかきっと、私と一緒にいて、仲良くしてくれる友達が見つかるわ)



    [フライングウォレス(笑)のモノローグ]

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    (人はどれだけ力を持とうと、等価の責任を負わねばならない)

    (私は、長留に籍を置く者として、一心に修業をしている身)

    (私の人生すべてをかけた望みは、この世界から
     正道が失われぬよう支えること)

    (永久に長留を守り、あらゆることから平和を守ること)



    [場面転換:長留(チャン・リウ)にて、師と三人の弟子の会話]

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    師「長留派において、もっとも高い仙人の資質を誇るのは、
       摩厳(モ・ヤン)と子画(ズファ)だ」

      (※摩厳は真ん中の人)

      「だが、摩厳の性格は忠実ではあるものの、
       考えに多少の偏りを否めぬ」

      (※ここ英文でも中文でもわかりにくいんですが、要するに
        性格にちょっと難があるから長には不向き、と解釈してます)

      「子画や。すでに16年が過ぎたが、あの年おまえたち五上仙に
       何が起きたのか、一度もわしに話したことがないな」

      「だがいま、この状況においては、この地位をおまえに譲るほかない」

      「摩厳、笙蕭默(シェン・シャオモ)」
      「そなたたちふたりで、しっかりと子画を補佐してやってほしい」

    摩厳・笙蕭默「御意」

    子画「師匠。私の望みは、ただ一心に修行して力を高めることだけです」
       「俗事にもうとく、とてもそのような重責は担えませぬ」

    師「子画や。いま、我々は困難な時を迎えようとしておる」
      「七殺派が蠢動を始めたのだ」

      「そなたは、七殺派が十種の神器を揃え、天空の穴を開き、
      再び古の力を解き放とうとするのを防がねばならぬ」

      「人々に貧しい生活や塗炭の苦しみを味あわせぬよう、」
      「市井の民のため、人間の正道のため、
      そなたはこの重責を担わねばならぬ」

      「七殺派が、蜀山の周りに集まっていると聞く」

      「掌門(※一門の長)となる前に、下界に降りて、
      修業を積むが良い」

      「むろん、一門の掟に従い、修行の間は
      いっさいの仙術を使ってはならぬ」

      「すぐに下山するのだ」

    子画「…拝命いたします」



    [場面転換:空中に浮かぶ小島に、三人の仙人。五上仙のうちの、
     子画(ズファ)、檀凡(タンファン)、紫薫(ズシュン)]

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    檀凡「子画。あの頃、我ら5人で正義を掲げ世界中を旅してまわった。
       本当に自由で幸せな日々だった」

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    檀凡「だが東花は失踪し、無垢は隠居した」
       「その上、おまえまでも、掌門にならねばならぬというのか」
       「紫熏がどんな気持ちか、考えたことはあるか。
       私の気持ちは?」


    子画「これは師匠の命令だ。従わぬわけにはいかぬ」

    紫薫「子画」
       「あなたはあの時、言わなかった?」
       「ただ罪なき人々を守り、世界中を旅してまわることだけが望みだと」
       「なぜいま、掌門の地位に就くことを選んだの?」

    紫薫の問いに、無言で飛び立ちその場を後にする子画。
    悲しげに涙をこぼす紫薫。

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    [場面転換:天球儀のようなものや、星座の記された旗がひらめく異朽閣の屋上。]

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    女「どうかなさいましたか、閣主」

    女の声など聞こえぬように、異朽閣の主、
    異朽君は闇に向かってひとりごちる。

    異朽君「…白子画!」
        「我が父を殺したのは、おまえたち五上仙だ」

    (回想)

    五上仙の手により、命を落とした男。
    小さな子供が、五上仙に食ってかかっている。

    子供「絶対におまえたちを、死よりも酷い目に合わせてやるからな!」


    再び、異朽閣の屋上。

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    異朽君「殺された父の敵を討つため、16年も待った」

       「白子画。武芸においては、おまえは世に並ぶものとてない。
       私には、おまえは殺せぬ」

       「だが、見ているがいい。私はついに、おまえの生死劫
        (※生死を司る、運命の禍の星)を見つけたのだ!」

    暗い夜空に響き渡る異朽君の笑い声。



    [場面転換:暗い森を、明かりを片手に駆け抜ける少女]


    夜空に飛び去るたくさんのこうもり?の影。
    不吉な予感に眉をひそめる少女。

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    千骨「いけない。早く張先生を探して、父さんを助けてもらわなきゃ」

    父の具合が悪くなり、医者を探しに行くところだったのだ。



    同じ頃、修業のため、下界へと向かう白子画の姿が。
    地上に妖魔の姿を見つけ、後を追う。


    一方、村に着いた千骨は、まっすぐに医者の家に駆け込む。

    千骨「張先生! 扉を開けて下さい!」

    返事がないので扉を押すと、鍵のかかっていない扉はあっさり中へと開いた。
    急いで中へ入ると、部屋の奥に男がひとり、机に頬杖をついて座っている。

    千骨「張先生!」
       「先生、お願いします! 父さんを助けて下さい。」
       「張先生?」

    返事のない男に呼びかけ、肩に手をかけると、
    男の身体は簡単に傾いで床に倒れ落ちた。

    千骨「張先生!」

    口から血を流し、死んでいる男に驚く少女。
    その時、ふと見上げた天井に開いた穴から、
    医者を殺したとおぼしき妖魔を見つけてさらに驚き、
    手にした明かりを落として逃げ惑う。

    穴から差し込まれた魔物の手が、少女に襲いかかる。

    扉から投げ出された少女を空中で抱きとめたのは、
    人間の姿に扮した白子画だった。

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    白子画は少女を降ろすと、すぐさま果敢に妖魔に向かっていったが、
    その手に捕らえられて、剣を落としてしまう。

    身動きの取れない白子画は、少女に向かって叫ぶ。

    子画「急いで剣を拾うんだ!」

    言われた通り剣を抜き、必死で妖魔の足を刺す少女。
    妖魔は、痛みのあまり、手に握った男を放り投げた。

    同時に振り払われた剣を握り、ふたりで妖魔の背中を刺すと
    妖魔はふたりに背を向け逃げて行った。

    そのすきに、はっと我に返った千骨は、
    医者の家に取って返し、急いで薬箱から薬を引き出す。

    子画「何をしている?」

    千骨「父さんのための薬を揃えているの」

    子画「そのくらいにしておくんだ、早く逃げなくては」

    案の定、もたもたしている間に、再び妖魔が戻ってくる。

    子画「こっちだ!」

    妖魔に追われながら、なんとか家まで逃げ帰るふたり。


    千骨「父さん!」

       「父さん、具合はどう? 薬を持ってきたの!」

    千骨と一緒についてきた子画は、家に張り巡らされた結界に驚く。

    子画「蜀山の結界…?」

    家の中に駆け込んだ千骨は、必死で父に呼びかける。

    千骨「父さん起きて! 父さん!」

    男が家に入ると、中では少女が懸命に父に呼びかけていた。

    千骨「父さん、目を覚まして!」

    journey_of_flower_01_01_016.jpg

    子画が父親の脈を取り、鼻の下のツボを押すと、
    父親はかろうじて意識を回復する。

    千骨「父さん、起きたのね!」
    千骨「ありがとう!!」

    傍らに立つ男に礼をいう千骨を見て、父親は娘に尋ねる。

    父親「千骨や、こちらは…?」

    千骨「彼は、、その、さっき妖魔に追いかけられたんだけど、
        彼のおかげで命拾いしたの」

    墨冰「私は墨冰(モー・ビン)と申します」
       「江湖を旅する途中、偶然ここを通りかかったのです」

    父親「墨殿とおっしゃるのですか。娘を助けていただき、
       感謝します」

    起き上がって礼を言おうとするものの、苦しげにうめいて
    起き上がれない父親を墨冰が制する。

    墨冰「どうぞそのままで」

    千骨「父さん!」

    墨冰「薬を渡してくれ。私が煎じてこよう」

    千骨から薬を受け取り、墨冰が煎じに行く間にも、
    父親は、最後の力を振り絞って、娘に言い聞かせようとする。

    父親「千骨や、私はもう長くはない」
       「私が死んだ後も、おまえはしっかり生きていかねばならない」

    千骨「父さん! そんなこと言わないで。きっとよくなるから」


    その時、突如として家の外に、手に手に松明を掲げた
    大勢の村人たちが押し寄せてくる。

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    村人A「みんな、一緒に来てくれ!」
    村人B「今日は、張先生の仇を討つんだ!」
    村人C「 天に変わっておしおき だ!」
    村人D「張先生の仇を討つぞ!」
    村人E「女を焼き殺せ!」
    村人F「妖女を焼き殺すんだ!」
    村人G「焼き殺せ! 焼き殺せ! 焼き殺せ!」

    次々に手に持った松明を投げ、家に火を放つ村人たち。
    驚いて表に出てきた千骨は、村人たちに嘆願する。

    千骨「やめて! 燃やさないで! 燃やさないで! すぐにやめて!」

    村人H「焼き殺せ! 焼き殺せ!」
    村人I「あの妖女を焼き殺すんだ! 死ぬまで燃やせ!」

    墨冰「父親を連れて早く逃げろ」

    父親を抱える千骨。

    千骨「父さん、こっちよ。ゆっくり」

    その間にも、必死で火を消そうとする墨冰。
    だが、部屋中を舐めつくす勢いの火には、焼け石に水だった。

    千骨「墨兄さん、わたしたちに構わず、早くここから逃げて!」

    外では、相変わらず村人たちの焼き殺せコール。

    と、そこへ突然、一人の仙女が舞い降りてきた。

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    村人「よ、妖怪だ…!」

    現れたのは、五上仙の一人、紫薫だった。

    火を一瞬にして消し止めた仙女の法力に恐れをなして
    村人たちは一斉に逃げていく。

    千骨「父さん、もう少し我慢して」

    墨冰「早く連れて出るんだ」

    千骨「父さん…!」

    ふたりで父親を庭の椅子に座らせる。

    墨冰「水を汲んでこよう」

    千骨「父さん、大丈夫…?」

    少し離れたところで会話する墨冰と紫薫。

    墨冰「紫熏。感謝する」

    紫薫「礼など必要ないわ。ただのお節介よ」


    その傍ら、介抱する娘に向かって、父親が静かに諭す。

    父親「千骨や、彼らを責めてはいけないよ」
       「彼らはただ恐れているのだ」
       「彼らは、自分たちが何をしているかも
       わかっていないのだ」

    千骨「父さん、もう話さないで」

    父親「覚えておきなさい。私たちは、必ず蜀山へ行かねばならない」

    千骨「わかってるわ。清虚道長に会うために、蜀山へ行くのでしょう」
       「父さんがよくなったら、絶対に行くから!」

    父親「そうか、よかった」

    千骨「父さん!」

       「墨兄さん! お願い、急いでここへきて父さんを診て!」

    千骨の悲痛な叫びに振り返る墨冰。
    だが、いまは仙術を使うことを禁じられた身。

    千骨「父さんはもう保たないかもしれない…」

    一瞬、紫薫を振り返る墨冰。
    冷たく見返す紫薫。

    紫薫「あなたのために人助けなんて、絶対しないわよ」

    その間にも、千骨の焦りと恐怖を含んだ叫びは続く。「起きて父さん!」

    千骨「墨兄さん、いったいどうしたらいいの? どうしたらいいの、墨兄さん…!!」

    一瞬、手のひらに気を集めかけたものの、
    心をよぎるためらいが、その手を止めてしまう。

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    (一門の掟に従い、下界での修業期間の間は、仙術を使うことができない…)

    紫薫「下界の人間たちのことを常に気にかけて来た白子画が、
       掌門の地位と人の命の間で選択を迫られた時、
       いったいどうするのか見ものだわ。
       果たして、どちらを選ぶのかしらね?」

    そう言いながら、紫熏は踵を返す。

    墨冰「紫薫!」


    背後で、力尽きた千骨の父親が、がくりと頭を垂れる。

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    千骨「父さん…? 父さん! 父さん! 父さん…!」

    千骨の悲痛な叫びにはっとする墨冰。

    千骨「起きて父さん! 父さん…!」

    千骨の叫びをよそに、むなしく空をつかむ墨冰の手。

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    千骨の慟哭だけが、夜の静寂に響き渡る。



    [場面転換:千骨の父の墓前。]

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    父の墓の前で叩頭する千骨。
    とうとうひとりぼっちになってしまった。


    川辺の船着き場で、墨冰が千骨に尋ねる。

    墨冰「なぜ村人たちは、君をそんなにも憎むんだ?」

    千骨「私を産んだ時、母さんが命を落としたせいよ」
       「私の血は、花を枯らすだけではなく、
       妖魔を魅了して引き寄せるの」
       「村人たちはみんな、わたしのことを怪物だと思っているわ」

       「村人たちを避けるために、父さんは私と一緒にずっと
       村の外に住んでくれた」

       「私は不幸の星なの」
       「私に近づいた人はみんな、ろくなことにならない」

    墨冰「そういうことか」

    千骨「でもいいの」
       「ずっとそうだったから慣れちゃった」

       「時々、とても悲しい気持ちになって、泣きたくなることも
       あるけど」
       「でも私は、涙を持たずに生まれて来たの。
       だから、ひとつぶも流れないわ」

    墨冰「…彼らを憎いと思うか?」

    千骨「父さんが言ってたみたいに、彼らはただ恐れているだけ」
      「自分が傷ついたり、家族が傷ついたりすることを恐れているの」
      「彼らは悪くない」
      「悪いのは私」
      「たぶん、、たぶん、私は生まれてくるべきじゃなかったのかも」

    墨冰「これからどうするつもりだ?」

    千骨「父さんが死ぬ前、蜀山に清虚道長に会いに行けと言ったの」

    話を聞いていた墨冰が、千骨に小さな袋を手渡す。

    墨冰「これを路銀にするといい。持って行きなさい」
       「道中、くれぐれも気をつけるように」

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    立ち去ろうとする墨冰を、千骨が呼びとめる。

    千骨「墨兄さん!」

      「三日後、私の誕生日なの」
      「その日まで、ここにいてもらえませんか?」

      「私、友達がひとりもいないの」

      「いままではずっと、父さんが私と一緒に誕生日を
      過ごしてくれてたけど」

      「でも父さんは…」

    言葉を詰まらせた千骨に、うなずく墨冰。
    そして、ふたりで焼けた家へと戻った。

    焼けた家を見ても、文句ひとつ言わず、
    ただ淡々と片付けを始める千骨。

    それを見た墨冰も、黙って手伝い始める。

    笑顔を交わすふたり。

    ほんのひととき訪れた、穏やかな時間。

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    千骨「墨兄さん、外の桃の花が綺麗に咲いているのを
       見つけたから、桃花の羹(あつもの)を作ったの。食べてみて」

    おそるおそるに口をつける墨冰。

    千骨「どう? 美味しい?」

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    しかつめらしい表情のまま、「美味しい」と答える墨冰。



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    墨冰は、木を削って剣を作り、千骨に差し出した。

    墨冰「この剣を、護身用として君に贈ろう」

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    千骨「私に?」

    嬉しそうに受け取る千骨。

    千骨「ありがとう、墨兄さん」

    墨冰「誕生日の贈り物だと思ってくれ」

    千骨「誕生日にこんな素敵な贈り物をもらったのは初めて」

    墨冰「君に剣術の手ほどきをしよう」

       「蜀山への道のりは危険を伴うだろうから」
       「剣術を習っておけば、自分の身を守ることができる」

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    手を取り、剣術を教える墨冰。
    ときめく千骨(笑)


    (この少女はいまや、誰も頼る者とていない)

    (蜀山への道のりは、何が起こるかわからない)

    (私には、今の私がもつ限られた小さな力の範囲内での最大限の助力をすることしかできない)

    (その後どうなるかは、天のみぞ知る)


    千骨「墨兄さん、食事の用意ができたわ。あったかいうちに食べてね」

    墨冰「お嬢さん、今日は君の誕生日だ。
       肉まんを食べて、願いごとをするといい」

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    笑顔でうなずき、肉まんを頬張る千骨。

    (お箸にものを挿すのは日本ではマナー違反なので、
     ちょっとびっくりする絵面ですよね(笑))

    千骨「墨兄さん、このあと、どこへ行くの?」
       「私が蜀山から帰ってきたら、また会える?」

    墨冰「縁があれば、また会える」

    必ず会えるとは言ってくれない墨冰の答えに、
    淋しそうな表情の千骨。

    千骨が眠った後、ひとり家の外にたたずむ墨冰。

    (お嬢さん。人は皆、自分が歩くべき道というものがある)

    (私は、一門に対しての重責を背負わねばならない)

    (今日別れれば、二度と会うことはないだろう)

    そして墨冰は、夜のうちにそっと立ち去った。

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    翌朝起きた千骨は、墨冰を探すが、既に彼の姿はどこにもない。

    千骨「墨兄さん! 墨兄さん!」

       「墨兄さんは、行ってしまったのね…」

       「なぜ? どうして教えてくれなかったの」

    淋しさをにじませながらも千骨は、父の遺言を果たすため、
    墨冰にもらった剣をたずさえ、外套をまとって旅支度を整える。


    そして蜀山を目指して、旅に出た。


    ++++++++++++++++++++++++++++++


    ここにこの画が欲しいのになぁ、と思いながら
    中文字幕のせいで、キャプチャーが撮れないことが
    多々ありまして、残念です。。

    いやまあ、別に中文が入っていてもいいかとは思うんですが、
    なんとなく画として美しくないかなと…。

    そして、各所のツッコミどころは、レビューのほうで
    書きたいと思います(^ω^)


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